AGENTS.md クロスツール統一管理ガイド【2026年2月最新】1ファイルで全AIエージェントを制御¶
この記事の対象者
- 複数のAIコーディングツールを併用しているチーム
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# 1. AGENTS.mdを作成
cat << 'EOF' > AGENTS.md
# AGENTS.md
## Build & Run
npm install && npm run dev
## Code Style
- TypeScript strict mode
- ESLint + Prettier
- コンポーネント: PascalCase / 変数: camelCase
EOF
# 2. VS Code設定を追加
mkdir -p .vscode
cat << 'EOF' >> .vscode/settings.json
{ "chat.useAgentsMdFile": true }
EOF
# 3. (任意)シンボリックリンクで他ツールと共有
ln -s AGENTS.md CLAUDE.md
# 4. コミット
git add AGENTS.md .vscode/settings.json
git commit -m "feat: add AGENTS.md for cross-tool AI management"
検証: VS Code Copilot Chatで質問 → 「References」に AGENTS.md が表示されれば成功
この記事のポイント¶
1ファイルで全ツール統一管理
AGENTS.mdひとつでGitHub Copilot・Claude Code・Codex・Cursor等のAIエージェントに共通指示を提供
モノレポ完全対応
ルートとサブディレクトリにAGENTS.mdをネスト配置し、パッケージ固有のルールを階層的に管理
オープン標準の安心感
Linux Foundation傘下のAAIF(Agentic AI Foundation)が管轄。Anthropic・OpenAI・Google・Microsoft等が共同策定
シンボリックリンク戦略
AGENTS.mdをSource of Truthとして各ツール固有ファイルにリンクし、メンテナンスコストを最小化
📖 AGENTS.md とは¶
AIのためのREADMEを書け
AGENTS.mdは、AIコーディングエージェントのためのREADMEです。プロジェクト固有のビルド手順、コーディング規約、テスト方針、セキュリティルールなどを標準的なMarkdown形式で記述し、複数のAIツールに共通のコンテキストとして読み込ませる仕組みです。
標準化の経緯¶
| 時期 | 出来事 |
|---|---|
| 2025年8月 | OpenAIがCodexのためにAGENTS.md形式を策定・公開 |
| 2025年後半 | GitHub Copilot、Claude Code、Cursor等が相次いで対応を表明 |
| 2025年12月 | Linux Foundation傘下にAAIF(Agentic AI Foundation)が設立され、AGENTS.md仕様の管轄を引き継ぎ |
| 2026年2月現在 | 60,000以上のオープンソースプロジェクトが採用。20以上のツールが対応 |
AAIF(Agentic AI Foundation)の設立メンバー
- Anthropic(Claude Code)
- OpenAI(Codex)
- Google(Gemini CLI / Jules)
- Microsoft(GitHub Copilot)
- Amazon
- Block(goose)
- Bloomberg
- Cloudflare
公式仕様: https://agents.md/
AGENTS.mdの特徴¶
- 標準Markdown形式: 特別な構文やスキーマは不要。人間が読んでも理解できる
- 必須フィールドなし: プロジェクトに有益なセクションを自由に記述
- バージョン管理と相性が良い: gitで差分管理・レビューが容易
- 人間とAIの共通ドキュメント: オンボーディング資料としても機能
🌐 ツール対応マトリクス¶
2026年2月時点で、主要なAIコーディングツールのほぼすべてがAGENTS.mdに対応しています。
| ツール | AGENTS.md | 固有ファイル | 備考 |
|---|---|---|---|
| GitHub Copilot | .github/copilot-instructions.md | VS Code設定で有効化 | |
| Claude Code | CLAUDE.md | 自動読み込み | |
| OpenAI Codex | AGENTS.md(起源) | ネイティブ対応 | |
| Cursor | .cursor/rules/ | .cursorrules も対応 | |
| Gemini CLI | GEMINI.md | Google Jules も対応 | |
| Windsurf | .windsurfrules | — | |
| Devin | — | Cognition社 | |
| goose | — | Block社(AAIFに寄贈) | |
| Amp | — | Sourcegraph社 | |
| Aider | .aider.conf.yml | — |
ポイント
AGENTS.mdは「最大公約数」として機能します。各ツール固有ファイルは「差分」の役割を担い、両者を組み合わせることでツールごとの最適化が可能です。
⚙️ VS Code / GitHub での設定¶
GitHub CopilotでAGENTS.mdを有効にするには、VS Codeのsettings.jsonに以下を追加します。
// .vscode/settings.json
{
"chat.useAgentsMdFile": true,
"chat.useNestedAgentsMdFiles": true
}
| 設定キー | 説明 |
|---|---|
chat.useAgentsMdFile | AGENTS.mdをCopilot Chat / Agent Modeで読み込む |
chat.useNestedAgentsMdFiles | サブディレクトリのAGENTS.mdも有効化(モノレポ対応) |
設定の反映タイミング
設定変更後はVS Codeのリロード(Ctrl+Shift+P → Developer: Reload Window)が必要な場合があります。また、chat.useNestedAgentsMdFilesはモノレポ以外のプロジェクトでは不要です。
🏗️ 推奨ファイル構成¶
プロジェクトルートにAGENTS.mdをSource of Truthとして配置し、各ツール固有ファイルと組み合わせる構成を推奨します。
project-root/
├── AGENTS.md # Source of Truth(全ツール共通)
├── .github/
│ └── copilot-instructions.md # Copilot固有の補足(またはシンボリックリンク)
├── CLAUDE.md # Claude Code固有(またはシンボリックリンク)
├── .cursor/
│ └── rules/
│ └── agents.md # Cursor固有(またはシンボリックリンク)
└── packages/
├── frontend/
│ └── AGENTS.md # フロントエンド固有の指示
└── backend/
└── AGENTS.md # バックエンド固有の指示
ファイルの読み込み優先度
多くのツールでは、編集中のファイルに最も近いAGENTS.mdが優先されます。packages/frontend/AGENTS.mdとルートのAGENTS.mdが両方存在する場合、フロントエンドのファイルを編集中はパッケージレベルのAGENTS.mdが優先的に読み込まれます。
🔗 シンボリックリンク戦略¶
AGENTS.mdと各ツール固有ファイルの関係を管理する2つのアプローチを紹介します。
アプローチ1:シンボリックリンクで完全統一¶
# AGENTS.md を Source of Truth として他ツールのファイルにリンク
# ※ シンボリックリンクはリンク元からの相対パスで指定
ln -s ../AGENTS.md .github/copilot-instructions.md
ln -s AGENTS.md CLAUDE.md # 同階層なのでそのまま
ln -s ../../AGENTS.md .cursor/rules/agents.md
相対パスについて
ln -s の第1引数はリンクファイルの配置場所から見た相対パスです。.github/内に作るリンクは../AGENTS.md、.cursor/rules/内なら../../AGENTS.mdになります。プロジェクト構成に応じて調整してください。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 1ファイルのみ管理すればよい | ツール固有の機能差をカバーできない |
| 完全な一貫性が保証される | Claude Code特有のMCP設定等が記述不可 |
| gitでの差分管理がシンプル | シンボリックリンクに対応しないCI環境がある |
アプローチ2:共通+差分の併存¶
AGENTS.md ← 共通ルール(ビルド手順、テスト、コーディング規約)
CLAUDE.md ← Claude固有(思考プロセス指示、MCP設定)
copilot-instructions.md ← Copilot固有(コード補完スタイル、レビュー方針)
| メリット | デメリット |
|---|---|
| ツール固有の最適化が可能 | 更新時に複数ファイルの同期が必要 |
| 各ツールの強みを最大限に活用 | 情報の重複リスク |
| 段階的な導入が容易 | ファイル数が増える |
共通はAGENTS、差分は個別
推奨
アプローチ2(共通+差分の併存)を推奨します。AGENTS.mdに80%の共通ルール(ビルド手順、テスト方針、コーディング規約、セキュリティポリシー)を書き、ツール固有ファイルには差分のみを記載します。AGENTS.md内で以下のように参照先を明記するとよいでしょう。
## Tool-Specific Files
- Claude Code: `CLAUDE.md` を参照(MCP設定、思考プロセス指示)
- GitHub Copilot: `.github/copilot-instructions.md` を参照(補完スタイル)
📝 AGENTS.md の書き方¶
以下は、TypeScript + Reactプロジェクトを想定したテンプレート例です。
# AGENTS.md
## Project Overview
TypeScript + React のWebアプリケーション。バックエンドはNode.js + Express。
## Build & Run
```bash
npm install
npm run dev # 開発サーバー起動
npm run build # プロダクションビルド
npm run test # テスト実行
Code Style¶
- TypeScript strict mode
- ESLint + Prettier(設定は .eslintrc.js)
- コンポーネントは関数コンポーネント + hooks
- 命名: camelCase(変数/関数)、PascalCase(コンポーネント/型)
Testing¶
- Jest + React Testing Library
- テストファイルは
__tests__/ディレクトリ - カバレッジ目標: 80%以上
PR Guidelines¶
- 1 PR = 1 機能 or 1 バグ修正
- タイトル: conventional commits形式(feat:, fix:, docs: 等)
- レビュー前にCI全パス必須
Security¶
- .env ファイルはコミット禁止
- APIキーは環境変数経由
- ユーザー入力は必ずバリデーション monorepo/ ├── AGENTS.md # 全パッケージ共通(言語設定、CI、セキュリティ) ├── packages/ │ ├── web/ │ │ └── AGENTS.md # Webフロントエンド固有(React、CSS方針) │ ├── api/ │ │ └── AGENTS.md # APIサーバー固有(REST設計、DB操作) │ └── shared/ │ └── AGENTS.md # 共有ライブラリ固有(公開API設計方針) └── infra/ └── AGENTS.md # インフラ固有(Terraform、Docker)
### 記述のコツ !!! abstract "効果的なAGENTS.mdを書くための5原則" 1. **具体的に書く** — 「きれいなコードを書いて」ではなく「ESLint + Prettierの設定に従う」 2. **ビルド手順を最優先** — エージェントが最初に必要とする情報はビルド・テストの方法 3. **禁止事項を明記** — 「.envをコミットしない」「anyは使わない」など 4. **ディレクトリ構造を示す** — エージェントがファイルを探す手がかりになる 5. **短く保つ** — 500行以内を推奨。長すぎるとコンテキストウィンドウを圧迫 ## 🏢 モノレポでの活用 大規模なモノレポでは、階層的なAGENTS.md配置が効果的です。### 優先度ルール | 優先度 | ファイル位置 | 説明 | |--------|------------|------| | 高 | 編集ファイルと同階層のAGENTS.md | 最も近いファイルが最優先 | | 中 | 上位ディレクトリのAGENTS.md | 親ディレクトリから順に適用 | | 低 | ルートのAGENTS.md | 全体共通ルールとして常に適用 | !!! example "実例: OpenAIリポジトリ" OpenAIの自社リポジトリでは**88個のAGENTS.md**ファイルが配置されています。ルートにプロジェクト全体の方針、各モジュールディレクトリにモジュール固有の指示が書かれており、大規模モノレポでの実践的な運用例として参考になります。 ## 📊 copilot-instructions.md / CLAUDE.md / AGENTS.md 比較 3つのファイルの位置づけと特徴を整理します。 | 観点 | AGENTS.md | copilot-instructions.md | CLAUDE.md | |------|-----------|------------------------|-----------| | **管轄** | Linux Foundation(AAIF) | GitHub / Microsoft | Anthropic | | **対応ツール** | 20+ツール | GitHub Copilotのみ | Claude Codeのみ | | **フォーマット** | 自由形式Markdown | 自由形式Markdown | 自由形式Markdown | | **読み込み優先度** | ツール設定依存 | Copilotで自動読み込み | Claude Codeで自動読み込み | | **モノレポ対応** | :white_check_mark: ネスト対応 | :x: ルートのみ | :white_check_mark: ネスト対応 | | **目的** | プロジェクト全体のエージェント指示 | Copilot固有の指示 | Claude固有の指示 | | **独自機能** | クロスツール互換性 | Code Review統合 | MCP設定、`/`コマンド | !!! info "3ファイルの関係性" - **AGENTS.md**: 全ツール共通の「プロジェクト情報」(ビルド手順、テスト方針、コーディング規約) - **copilot-instructions.md**: Copilotに特化した「補完スタイル・レビュー方針」 - **CLAUDE.md**: Claude Codeに特化した「思考プロセス・MCP設定・スキル定義」 3つは**競合ではなく補完関係**です。AGENTS.mdを土台に、ツール固有ファイルで差分を管理するのがベストプラクティスです。 ### Before / After: 個別管理 vs AGENTS.md統一管理 === "Before(ツールごとに個別管理)" ``` CLAUDE.md → Claude Code用ルール(120行) copilot-instructions.md → Copilot用ルール(100行) .cursorrules → Cursor用ルール(90行) ───────────────── 合計310行、80%が重複、更新時3ファイル同期が必要 ``` === "After(AGENTS.md統一管理)" ``` AGENTS.md → 共通ルール(100行) CLAUDE.md → Claude固有の差分のみ(20行) copilot-instructions.md → シンボリックリンク ───────────────── 合計120行、重複ゼロ、更新は1ファイルのみ ``` ## 🚀 導入ステップ 既存プロジェクトにAGENTS.mdを導入する手順です。 ### ステップ1:AGENTS.mdの作成 既存の`copilot-instructions.md`や`CLAUDE.md`がある場合は、まずそれらから**共通情報**(ビルド手順、テスト方針、コーディング規約)を抽出します。 ```bash # プロジェクトルートで作成 touch AGENTS.md # 既存ファイルから共通部分をAGENTS.mdに集約し、固有ファイルには差分のみ残す
ステップ2:VS Code設定の追加¶
// .vscode/settings.json に追加
{
"chat.useAgentsMdFile": true
}
ステップ3:既存ツール固有ファイルの整理¶
# 固有ファイルには差分のみ残す(推奨)
# または完全統一ならシンボリックリンクに置き換え
ln -s AGENTS.md CLAUDE.md
ln -s ../AGENTS.md .github/copilot-instructions.md
ステップ4:チームへの共有¶
# AGENTS.mdをgitにコミット
git add AGENTS.md .vscode/settings.json
git commit -m "feat: add AGENTS.md for cross-tool AI agent management"
注意: .gitignoreの確認
AGENTS.mdが.gitignoreに含まれていないことを確認してください。チーム全員がAGENTS.mdを参照できることが重要です。
❓ よくある質問 (FAQ)¶
Q: AGENTS.md と CLAUDE.md / copilot-instructions.md は競合しますか?
競合しません。AGENTS.mdは全ツール共通の「プロジェクト情報」、ツール固有ファイルは「そのツール向けの差分」という補完関係です。共通ルールをAGENTS.mdに書き、ツール固有の設定(MCP、Hooks等)は固有ファイルに記述するのが推奨です。
Q: AGENTS.md の推奨行数は?
500行以内を推奨します。長すぎるとコンテキストウィンドウを圧迫し、エージェントの回答精度が下がります。詳細な手順はAgent Skillsに分離し、AGENTS.mdには概要と参照リンクを記載する構成が効果的です。
Q: シンボリックリンクと実体ファイルのどちらが良い?
ツール間でルールの80%以上が共通なら完全統一(シンボリックリンク)、ツール固有の構文が必要な場合は共通+差分(実体ファイル併存)を推奨します。CIでシンボリックリンクが使えない環境もあるため、チームのインフラ状況も考慮してください。
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